グリー株式会社　政策企画グループ 政策企画チーム　鈴木さまに伺いました。

学校でのタブレット普及に伴い、教材をデジタル化

導入の経緯を教えてください。

グリーの社会貢献活動のうち、情報リテラシーの啓発活動では、児童生徒向けの無料出張講演と無償教材の配布を実施しています。ご好評により、たくさんのお申し込みをいただいており、これまでの講演回数は2000回以上、教材の配布冊数は90万部に達しています。元々教材は紙とPDFで配布していましたが、コロナ禍を経て、学校にタブレットが普及するなどの変化もあり、より気軽に使っていただけるようにデジタル化を決めました。

5～6社の中で、唯一学校向けの要件をクリアした

Libra導入の決め手を教えてください。

学校にデジタル教材を提供するにあたり、各所にヒアリングを行い、これまでの経験値を踏まえた上で、システムの選定の要件をリストアップしました。
5～6社比較した中で、唯一要件にぴったりあてはまったのがLibraでした。

要件の中で特に難しかったのが、個人情報を取得しない（メールアドレスなどでのログインがない）ことです。学校現場では特に、生徒のメールアドレスなど、個人情報を取得するシステムは利用するハードルが高くなってしまいます。
Libraはアカウント不要で、ログインしなくてもすぐに教材にアクセスできるので、個人情報を取得することなく利用できます。金額も安く、アプリインストール不要で使用できるなど、他の要件もクリアしていたので、導入を決めました。

子供たちが集中できる、十分な音声合成品質

実際に利用してみて、良かった点を教えてください。

一般の音声合成に対しては、イントネーションが不自然で低品質の印象がありました。機械が話している不自然さが強いと、子供たちが集中して聞けないのではないかと懸念していました。ところが、実際にSTORM（プレゼン教材作成ソフト）で音声合成を行ったところ、思った以上に自然な音声でした。これであれば教材としてあまり違和感なく使っていただけると、嬉しい驚きがありました。

また、教材作成ソフトを使用するのは初めてですが、マニュアルを見なくても直観的に操作することができました。これまでパワーポイントの作成やPDF化はあまり頻繁に更新ができない状況でしたが、今後は手元で簡単に最新版に更新できるようになったので、大きなメリットを感じています。

学校だけでなく、個人の方にも教材を届けられるようになった

導入後、どのような変化がありましたか？

これまで、学校以外の団体の方々にお問い合わせいただき、教材をお送りすることもありました。Libra・SUITE（教材作成ソフトパッケージ）を導入し教材をデジタル化したことで、使用いただくまでのハードルが下がり、個人の方が使いやすくなったことは非常によかったと思います。

また、情報リテラシー教材は、実は生徒だけでなく親御さんにも見ていただきたい内容です。ネットに関して学ぶ機会の無かった親世代の方が、インターネットの扱いについて間違った捉え方をしている場合や、必要以上に怖がってしまっている場合があります。子供たちにスマートホンなどのインターネット環境を渡す上で、親御さん自身も知っておきたいことだと思いますので、ぜひ親御さんに見ていただきたいと思っています。

そうした背景も踏まえると、個人の方にスマートホンなどで気軽に見てもらうことができるようになったことは、啓発活動に大きな進展をもたらしたと思います。なるべく教材を広く多くの方に見ていただくことで、少しでもインターネットを正しく使うきっかけになればと願っています。