株式会社リットーミュージック　サウンド＆レコーディング・マガジンご担当　
松本さま、川田さまに伺いました。

500冊以上の電子マガジンが読み放題

Libraを使用して提供されている、電子マガジン読み放題サービスについて教えてください。

サンレコWebでは、Libraを使用して、有料会員向けに「サウンド＆レコーディング・マガジン」をオンラインで閲覧できるサービスを提供しています。創刊から最新号まで全てのバックナンバーを掲載しており、会員は500冊以上の雑誌が読み放題になります。SSO（シングルサインオン）を使用し、会員のログイン認証を一元管理できるようにしています。多くの会員に利用いただいており、月のアクセス数は大体5,000~6,000程で推移しています。

2020年に他社製品でサービス開始するも、
様々な課題が

導入の背景を教えていただけますか？

「サウンド＆レコーディング・マガジン」の読み放題サービスは、2020年に他社のシステムを使って立ち上げました。無事にサービスを立ち上げることができ、喜ばしく思っていたものの、実際に運用してみると、色々な課題が出てきました。

一つ目は「タブレットで見開き表示しかできない」という点です。タブレットで縦で表示した際、見開きで表示されてしまって、単ページで表示ができませんでした。早急に解決したい課題ではあったのですが、当時利用していたシステムでは解決することができませんでした。

二つ目は、「ページ毎のURLが発行されず、特定のページに直接飛ぶことができない」という点です。雑誌一冊だとページ数は数百ページに及びます。その中で特定のページに飛びたいといった時に、ページ毎の個別URLは設定されていなかったので、例えば「この号のこの記事を見てもらいたい」というときに、お客様に案内するのが大変でした。

三つ目は、「検索精度が低い」点です。当時はOCRスキャンをしたデータを検索対象として入れていたのですが、検索結果が出るまですごく待たされるのに、出てきたページに該当するワードがないといったことがありました。今でこそお問い合わせ自体殆どありませんが、当時はお問い合わせで「見づらい」などのご意見をいただくこともありました。

その他にも課題として色々解決したいテーマは多々あったのですが、この三つが優先事項としてありました。それを解消するためのシステムを探していた中で、Libraが最も良いシステムであると判断し、導入に至りました。

「検索性」と「SSO」を重視

システムを探される中で、どのようにしてLibraを見つけていただいたのでしょうか？

当時のサービス担当者や技術担当者から、いくつかサービスの候補をもらいました。特に重要視していたのは「検索性」と「SSO（シングルサインオン）」で、その基準を元に製品を絞り込んでいきました。その後5~6製品程で比較検討を始め、最終的に両方解決できるというところで、Libraに絞ったという経緯があります。Libraはコスト面でも、他社のサービス・製品と比べてもリーズナブルでしたので、それも決め手の一つとなりました。

意識せず、直観的に使える「検索性」

読み放題サービス提供のためシステムとして導入するにあたって、気にされていた点などはありますか？

プラットフォームは、意識せずに使えるということがすごく大事だと思います。もちろん細かく言い出せば、もっとこんなことができたらいいなということはあると思いますが、以前導入していたものよりはずっと、ユーザーに直感的に扱っていただけているのではないかと思っています。

一番助かってるのは編集部のスタッフかもしれません。例えば「以前こんな記事を作ったけど、いつだったっけ？」というときに、探し出すのが格段に楽になりました。我々が使いやすいと感じているということは、会員の皆様にもそのように感じていただけているのではないかと思っております。

例えば「中田ヤスタカ」で検索すると、パッと全雑誌の検索結果が一覧で出てくるわけですよね。検索結果をクリックすると、もうそのワードがあるページに飛べる。これがバックナンバーの閲覧サービスで最も求められるポイントではないかと思います。

ロゴスウェアだけが、
「できません」で終わらなかった

創刊から40年分の、500冊を超えるアーカイブがあるため、全ページを検索対象にすると、検索結果が多くなりすぎてしまうなどの弊害があります。そのためWebサイト「サンレコ」のバックナンバー閲覧サービスでは、目次のみを検索対象とするよう工夫しています。

Libraの導入背景として、この「目次のみを対象とした検索」を実現できたというのが大きかったと思います。色々なシステムを探しましたが、これができるシステムは殆どありませんでした。Libraの導入を検討し始めたのは2022年春ですが、他社サービス／製品を比較検討している段階で、「目次検索ができるんだったら、もうLibraにしよう」と考えていました。他社製品も検討はしていましたが、社内で「我々が望んでいるサービス提供には、圧倒的にLibraが良さそうだね」という共通認識はもっていました。

元々Libraでも、目次含む全文検索はできても、目次のみを対象とした検索は行えませんでした。ただ、どうしてもこれについてだけは実現したいので、ロゴスウェアに何度もご相談したところ、最終的に「全文のテキストデータを破棄して、その代わりに目次のテキストデータを各ページに入れることにしましょう。そうするとこんな検索結果が見れますよ」とご提示いただいて、「もうLibraだね」と決めました。

検索機能について、他社は「できません」で話が終わっていたところ、ロゴスウェアだけは「こういうことだったらできそうじゃないか」という話し合いの場が持てたという点が、導入を強く後押ししたと思います。